トラリピはとても簡単で、初心者にもおすすめのFX自動売買法ですが、きちんとリスク管理をしないと痛い目に遭います。
損失確定-50万円
これは私がトラリピで失敗したときの話です。
僕の失敗談。トラリピ編
当時僕はトラリピで豪ドル10円くらいのレンジ幅に20本くらいのトラリピを仕掛けていました。
トラリピについては公式ページか前回の記事を参照ください。
それなりにリターンは得られる日々が1年くらい続きました、(月額1万くらいですけど)
何もしないでもお金が入ってくるなんて、なんて楽勝なんだって思ってました。
ところがある日、世界同時株安で為替が一気に円高に動き始めたんです。
毎日2~3円も値下がりする日が続きました。
そして、とうとう僕が仕掛けていたレンジを抜けてしまったんです。
それからはもう地獄の毎日です。含み損が毎日のように増えます。ポジションも多いので含み損が増えるペースも半端ないんです。
もちろん仕掛けレンジの外なので、トラリピは回りません。
もちろんトラリピを設定した時点で、そういう事態は想定していました。
僕が想定していた作戦は、”レンジを下抜けてしまったら、資金を追加して、新たにこれまでの仕掛けレンジの下にもトラリピを仕掛ける”というもの。
最初から広い仕掛け幅のレンジにしておけば?と思うかもしれませんが、そうするとトラリピ1本当たりで稼ぐ利益がとても少なくなってしまって、リターンが小さくなってしまうんです。
なので、僕はレンジは狭くしてリターンをいっぱい得て、レンジから外れたらその時は別のトラリピを回せばいいやと思っていたんです。
レンジから外れる頃には運用に回せる貯金も増えているだろうと考えていたんです。
結局どうしたかというと、全部決済して損失を確定させました。それまで利益が出ていたので、トータルでは-20万円くらいの損失で済みました。
でも1年以上かけてあげた利益が一瞬でパーになってしまい、とても辛かったのを覚えています。
実は、当初の予定通り新たにトラリピを仕掛けるだけの貯金はあったんです。
ただ、タイミングが悪いことに、その頃ちょうど結婚→出産→家購入の人生の中でも超変動の大きな時期でして、ちょうど家を買う頭金が必要な時期でした、それでFXへの追加資金投入はせず、さらに今までトラリピに入れていたお金も全決済して取り出しました。
結局その後自分の仕掛けていたレンジに為替が戻ってくることはなかったので、その判断で良かったんだと思います。(自分に言い聞かせている)
初心者がトラリピで失敗しやすいポイント
この経験から学んだことをまとめておきます。
トラリピ仕掛けレンジが狭いと、レンジを外れた時に機会損失が発生する
かといって、レンジを広くすると思ったようなリターンが得られません。このバランスを決めるのがトラリピの一番難しい部分です。
かくいう僕も当初はリターンを狙いすぎて、レンジを狭く設定してしまいました。
やめどき(逃げるタイミング)がわからない
トラリピは基本的に含み損を抱えている状態が続きます。
それはトラリピの仕組み上仕方のないことで、下がったところでさらに買い増しを繰り返し、ポジションが増えていきます。
なので、自分が想定したレンジの外に外れた時にやめようと思っても、大量の含み損を抱えているのでやめられない状態になるんですね。
トラリピは基本的に損切りしてはダメです。損切りした分の損失をトラリピを回転させることで取り戻すにはとても時間がかかります。
僕の場合、50万円の損失を1回あたり3000円の利益の出るトラリピで回復するには、170回近くのトラリピを回転させる必要があります。
1年以上かかるでしょう。
なので、基本的にトラリピでは損切せずに、ただひたすら待つ(機会損失)か、追加資金を投入し新たなトラリピを仕掛けるといった対応をする必要があります。
トラリピの注意点と設定のコツ、リスクを理解しよう
これからトラリピを始めようと思っている人へ、僕の経験からアドバイスしたいこと
仕掛け幅とトラリピ本数、1本あたりの狙う利益(利幅)の設定は、よく考えて決めること
トラリピの最も難しい部分なので、熟考に熟考を重ねて自分の納得のいく設定にしましょう。
これは運用できる金額によりますし、人の価値観が思い切り現れる部分なので、ご自身の性格と相談になります。
あくまで参考になりますが、
- (僕の失敗例)為替の急変動には対応できないが、短期的にはまぁまぁの利益を上げる設定
トラリピ本数 | 自分の運用資金で決める |
---|---|
仕掛け幅(レンジ) | 過去のチャートを見て、最近の大体の変動幅で設定する |
トラップ間隔 | 仕掛け幅÷トラリピ本数 |
1本当たりの取引量 | できるだけ大きくする(運用資金次第です) |
- (今の僕の設定)為替の急変動にも対応できて、長期的にコツコツ利益を積み上げる設定
トラリピ本数 | 全てのポジションを持っても大丈夫な本数(ロスカットされない) |
---|---|
仕掛け幅(レンジ) | できるだけ大きくとる(史上最安値をカバーする必要はないが) |
トラップ間隔 | 仕掛け幅÷トラリピ本数 |
1本あたり取引量 | 0.1万通貨(最小) |
上の設定ではレンジに為替が上手くはまれば年利10%以上を稼ぎ出していましたが、下の設定に変えてから年利5%くらいだと思います。でもとりあえずは安全重視にしています。初心者向けですね。
出口戦略を考えよう
前述しましたが、トラリピは常に含み損を抱えている状態が続きます。ですので、トラリピをやめるタイミングは含み損が小さいときにしたいですよね。
ですが、為替は生き物です。誰も予想できません。そんな都合よく自分のやめたいタイミングで為替が動いてくれるとは限りません。
なので、まず長期的に運用できることが絶対条件です。また、大金が必要になる可能性がある人はやるべきではありません(家を買う予定があるなど)。
つまりは余裕資金で気長に細くやるのが一番だということです。
大きな利益が欲しい人は仮想通貨を勉強した方が良いかもですw
- 仕掛けレンジ幅は広め、取引量は小さめがおススメ
- 余裕資金でやる(未来の自分を当てにしない)